【腰痛の8割は原因不明!?】非特異的腰痛とトレーナーができること

・腰が痛いのに病院では“異常なし”と言われた。
・レントゲンもMRIも問題ない。でもずっと腰が重だるい。


こんな悩みを抱えていませんか?

腰痛の約85%は医学的に原因を特定できない非特異的腰痛に分類されます(Maher et al., 2017)。
このタイプの腰痛は骨や神経の異常ではなく、「身体の使い方」や「生活習慣」によって引き起こされるケースがほとんどです。

だからこそ医療とは別の視点─“動作を見る専門家”であるパーソナルトレーナーの関与が注目されています。本記事では非特異的腰痛の概要からトレーナーとしてのアプローチ方法までを丁寧に解説します。

目次

非特異的腰痛とは?──“原因不明”ではなく“見逃されやすい原因”

腰痛は大きく2つに分類されます。

  • 特異的腰痛:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨折、がんなど、明確な診断がつくもの
  • 非特異的腰痛:検査では異常が見つからないが、痛みや不調がある状態

多くの人が悩んでいるのは後者です。
画像検査で異常がないこと=問題がないというわけではありません。

まず確認すべきなのは「レッドフラッグ」と呼ばれる危険サインの有無です。

医療機関への受診が必要な症状の例

  • 安静にしていても痛む
  • 夜間に強く痛む
  • 下肢のしびれや筋力低下
  • 発熱や急激な体重減少
  • 重篤な事故歴やがんの既往 など

これらがなければ、非特異的腰痛として「身体の使い方」に目を向ける段階に入ります。

なぜ“腰”が痛むのか─本当の原因は別の場所に原因が存在する可能性もある

非特異的腰痛の主な原因の一部は腰そのものではなく、他の部位の問題を腰でカバーしている“代償動作”にもあります。

例えば…

股関節が硬く、しゃがめない →
腰を丸めて代償 → 腰にストレス

胸椎が動かない →
上半身の捻りを腰だけで行う → 負担集中

体幹の安定性不足 →
バランスを腰周辺の筋肉が過剰にカバー → 慢性化

つまり腰痛は「かばいすぎて痛んでいるというケースが非常に多いです。

トレーナーができること─評価・脱力・習得

① 呼吸と脱力の習得

腰痛に悩む多くの人は、無意識に身体に力が入り続けている状態です。この緊張状態では身体を支えるインナーマッスルがうまく働かず、腰回りの筋肉が常に過剰稼働することになります。

このため、最初のアプローチとして「呼吸と脱力のトレーニング」を行います。

10-10-10ブリージング

10秒吸う・10秒止める・10秒吐くを繰り返し、副交感神経を優位にし筋緊張を和らげる

漸進的筋弛緩法(Progressive Relaxation)

意図的に筋肉を緊張させてから緩め、筋の感覚と制御を高める

股関節のリリース・ストレッチ

骨盤の動きやすさを取り戻すための基礎づくりが大事です。この「脱力の土台」ができて初めて、正しい動作の再学習に移れます。

② 動作の再教育と安定性トレーニング

腰痛改善のカギは「身体全体の連動性と安定性を取り戻すこと」です。筋トレではなく“動き”を変えることで痛みを改善していきます。

具体的には以下のようなトレーニングを実施します。

ヒンジ動作(デッドリフトの基礎)
腰を使わず股関節主導で前屈する動きの習得

キャット&ドッグ
脊柱の柔軟性向上、胸椎〜骨盤の連動改善

バードドッグ・デッドバグ
体幹の安定性向上、腰の反りすぎやねじれの改善

アンチローテーション系
腰部の回旋負荷を抑え、安定させる筋群を活性化

これらを段階的に進めることで「腰が痛くならない身体の使い方」へと再教育していきます。

腰痛=安静はもう古い?

「痛みがあるなら、動かずに休んだほうがいい」
実はすでに時代遅れの対応とされています。

2016年のガイドライン(Delitto et al.)では「腰痛に対する長期の安静はむしろ回復を遅らせる」と明記されており、積極的な活動と動作再教育が推奨されています。
また慢性腰痛患者に対しても、運動療法は高い有効性があることが複数の研究から示されています(van Middelkoop et al., 2011)。

トレーナーは動きの専門家

病院では「異常なし」と言われ整体では「一時的に楽になる」そのような方にこそ必要なのは“動き方”そのものを見直す視点です。

パーソナルトレーナーは身体全体の連動や姿勢、動作のクセを細かく観察し、「なぜ腰にストレスがかかっているのか?」を探り具体的な改善方法を提案することができます。

TYOKUFITでのサポート

TYOKUFITでは腰痛を抱える方への動作評価・呼吸指導・トレーニングの再教育を段階的に実施し、痛みの再発を防ぐ“動ける身体”をつくるサポートを行っています。

  • 医療では「異常なし」と言われたが痛みが続いている方
  • 湿布やマッサージでは根本的な解決にならなかった方
  • 再発を防ぐために“正しく動ける身体”を手に入れたい方

こういった方はぜひ一度カウンセリングへお越しください。「痛みの根本」にアプローチする新しい視点をご提案します。

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まとめ|腰痛改善は、“正しく動く”ことから始まる

  • 腰痛の約8割は「非特異的腰痛」。原因は“動き”や“クセ”にあることが多い
  • 医療で異常がなければトレーナーが動作から原因を見つけ改善できることもある
  • 腰を守るには「鍛える」よりも「整える」ことが大事

あなたの腰痛は「身体からのサイン」かもしれません。TYOKUFITではそのサインにしっかり向き合い、根本からの改善をサポートしています。

📚参考文献

  • Maher C, et al. (2017). Non-specific low back pain. The Lancet.
  • Delitto A, et al. (2016). Clinical Practice Guidelines for Low Back Pain. J Orthop Sports Phys Ther.
  • van Middelkoop M, et al. (2011). Exercise therapy for chronic nonspecific low-back pain. Cochrane Review.
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